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ドイツの生活⑩

~ピアノコンクールに挑戦!~

コンクール その①

日本でもそうですが、ドイツでもピアノコンクールは楽器店が主催する小さなコンクールから全国大会まで展開する大規模なものまで、数多く開催されています。これからしばらく、コンクールについて書いていきたいと思います。

 

まず、何といっても日本との最大の違いは『参加料は無料!!』だということ。

そして やはりここでも、普段とあまり変わらない格好で参加する、ということ。(勿論、本選が大きなホールで開かれる場合はそれなりの服装ですが。)

また、日本では何が何でも本選に出たいために複数の地区予選に登場したり、なんていう考えられない親(どう考えても子供本人の意思ではないと思います)は聞いたことがありません。

 

 

ただ、このようにコンクールに対してハードルが低いので、出てくる子供(特に小学校低学年まで)の中には「譜読みくらい、ちゃんとしておいで・・(^^♪ 」と言いたくなる子達も沢山います。

 

コンクール その②

小学校低学年でコンクールに参加する子供達は「なんで出たの?」と言いたくなるような演奏がいっぱい。そんな中で「おっ!なかなか上手いじゃない」という演奏をするのがアジア人(特に中国人)。 

 

そんな中国の子供たちはドイツにいてても、やはり中国人の先生のレッスンを受けている人が多そうです。そして興味深いのは、選曲が昔(私が子供の頃)よく弾かれていた懐かしい曲だ、ということ。日本と中国、指導法に通じるものがあるのでしょうか。

 

中国人の子供たちは演奏し終わると、ドレス(結構着飾ってる)の裾を指でつまみ、バレリーナのようなおじぎをします(*´∀*)

 

コンクール その③

就学前~小学校3,4年生位までは圧倒的にアジア人が上位を占めるコンクール。

 

なのに10才を越えるあたりからその様子が一変します。みんな祖国に帰っちゃったの?っていうくらいアジア人は消えてヨーロッパ人(ドイツ以外にポーランドやロシア系の人)が登場します。

 

幼少の子達はあんなにいい加減な弾き方をしてるのに、いつの間にかちゃ~んと指は回ってるし、音楽性があって決して機械のようなテクニックではありません。

 

チェルニーもやらない、ブルグミュラーも知らないこの子達!謎は深まります。

 

コンクール その④

が6歳になったばかりの頃。ベヒシュタインのコンクールがあるよ、とズスリン先生

から言われました。 

 

ベヒシュタインとはスタインウェイの次に名が上がるドイツのピアノメーカーですが、

コンクールの規模はとっても小さい。特にが出る年齢のカテゴリーは出場者も10

足らずで予選、本選といった区分もなくその日限り。参加料無料にもかかわらず、

一位になったら副賞として楽譜を買える金券100€ (約1万円)と、その夜に入賞者

の演奏会に出場できます。 

 

ほとんど誰にも知られてないこのコンクールに出場したはめでたく100€をゲット。

「なあんだ、コンクールなんてこんなもの」と認識してしまったは将来、痛い目に

あうことになるなんて、この時はまだ分かっていませんでした。

 

コンクール その⑤

ベヒシュタインのコンクールで味を占めたはズスリン先生から勧められるままに躊躇なくコンクールに出始めました。

 

青少年音楽コンクール: このコンクールは規模も大きく、地区予選から地区本選、全国大会と展開。25点満点の点数評価です。これまでにも現在の著名なピアニストが過去に登場しています。とは言っても最年少カテゴリーのは地区大会で終わり。持ち時間の数分以内なら何を弾いてもいいので小曲ばかり5曲ほど弾きました。珍しく緊張したのか、変なところで繰り返しをし、終わることができず右往左往し、やたら長い曲になってしまったにもかかわらず、満点!(#^.^#)

 

ハンブルク器楽コンクール(LTM): 楽器店が主催するコンクールですがピアノだけでなく弦楽器から管楽器、打楽器も参加します。これは副賞が素晴らしい!入賞者の中から更に選ばれた者は「ライスハレ」でのコンサートに出演出できます。ライスハレとは、ハンブルク最大の由緒あるホールで2000人の観客を収容します。7才のは満員のこのホールで、ハチャトリアンのエチュードを弾かせてもらいました。

 

人生はそんなに甘いものではありません。これから先もブログに書くのか!?気が進まないなあ・・・・・。

 

コンクール その⑥

ハンブルグはスタインウェイの本拠地、我が家から車で15分のところに本店があります。

この店にある小さなホール「ホロヴィッツザール」でスタインウェイコンクールの予選が行われます。このコンクールはかなりのハイレベル、ライスハレで行われる本選は圧倒されます。もしが挑戦すれば最年少のカテゴリーAですが足元にもおよびません。取りあえず後学のため予選を聴きに行きました。驚いたのは10歳以下の出演者に日本人が多いこと!「保護者同伴で飛行機代、宿泊代でいくらかしら?」なんて下世話なことを考えながら聴かせて頂きましたが、さすが「上手い!!」この中から何人本選へ残るのかしら・・と数週間後、ライスハレでの本選へ足を運びました。なんと日本人ほぼ全滅。本選に残っていたのはたった一人。世界の壁は厚い。

 

そしてにとって、もっともショックだったのはいいお友達でライバルでもあるちゃん(以前に書いたドイツ人父とペルー人母のハーフの子)が出場していたこと。しかもカテゴリーA2位を獲得。「来年は私も出る!」と言ってしまったでした。

 

 

 

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