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コンクールの落とし穴

私の幼少時代は「コンクールに出る」=「ピアノが上手」という図式ができあがっていました。「あの子はコンクールに出るくらい上手いらしい」なんて噂になったりして。
それは今でもあまり変わりないかもしれません。
昨今、ピアノコンクールはピアニストへの登竜門と呼ばれるものから、地方の小さな楽器店が主催するものまで、数多く開かれています。
勿論、コンクールに出るためにはかなりの練習量が必要なので演奏スキルは俄然アップ。賞を取れたら本人も「もっと頑張って次はもう一つ上の賞を狙うぞ!」とやる気もアップ。そうなればもう、まるでオリンピック出場を狙うスポーツ選手と同じ。ほかの選手よりも軽やかに。ほかの選手よりも歌わせて・・。ほかの選手よりも・・・。でもそこに落とし穴があることも忘れてはいけません。音楽は人と競うものではないはず。スポーツ選手はオリンピック出場を最終目標にすることができますが、ピアノはコンクールで賞を取ることが最終目標ではないのです。勿論、大きなコンクールで賞を取り、その後演奏家として成長していく人達もいますが、その反面、賞を取って力尽きてピアノから一切離れてしまう例(燃え尽き症候群)も少なくありません。
小学校や中学のお受験でも「お友達が受験するから・・」なんていう中途半端な動機でチャレンジすると失敗してしまいます。「どうしてもあの学校に行きたい!」という強い意志を本人が持ってこそ、受験もがんばれます。ピアノコンクールも同じ。なんのためにチャレンジしたいのか、よく考える必要があります。コンクールで競う相手は ただ一人、自分自身です。

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