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大人のためのピアノレッスン③

タイプ別ピアノレッスン

レッスンに来る子供には大きく二つに分けることができます。

自分から習いたい、と言い出した場合と、子供より親が積極的な場合。

自分から言い出した場合も、その子が小さければ小さいほど、「長く続けられるかな」とか

「お月謝いくらかな」とか深く考えることはまずないと思うし、たまたまお友達がピアノを習っているのを知って、自分もやってみたくなった、という場合がほとんど。数か月後にはもっと楽しそうなことに遭遇するかもしれません。

本人よりも親御さんの希望でレッスンを開始した場合は継続させるのも大変です。

子供達のタイプは千差万別。でも共通して言えるのは、子供達のこれまでの音楽経験値はまだほぼゼロだということ。言わば白紙の状態です。ご家庭で流れる音楽の有無やジャンルによって、その子の音楽の好みにある程度影響するとは思いますが、自分がどんな音楽が好きなのか、どんな音楽を聴いていて楽しいと感じるかはまだまだ未知の世界です。指導者はその白紙を何色に染めていくか、という所に携わっていきます。ですから指導者としても、その子のこれからの音楽人生、音楽好きになるか、音楽嫌いになるか責任重大です。

 

それに比べると、大人の場合は既に個々の色は決まっていて、その色をさらに味わい深くすることに協力するのが指導者の役割です。

レッスンにこられる大人の方々はすでに音楽が好きなのです。

好きなジャンルもほぼ確定しています。

クラシックの中でも、バロックが好きな方、ロマン派が好きな方。また、映画音楽やジャズが好きな方・・。やりたい曲、興味のある曲がわかっているのですから、その方向に向かっていけばいいのです。指導者はその希望に寄り添ってサポートしたい、と考えます。

それでは、どうやってレッスンを進めるか・・。

ここでは、学習者の年齢とこれまでのピアノ経験の有無によって大きく4つに分けて考えてみます。

 

タイプA:子供時代にピアノレッスンを受け、ある程度弾ける30~40歳代の人

子供時代、受験などで忙しくなるまでレッスンを続け、中断したとは言え、幸運にも音楽を楽しむことを覚えた人達。ツェルニーの30番、40番、ソナチネやソナタ、ショパンも手掛けた熟練者です。

このタイプの方々は、専門を目指してテクニックを磨いたわけではありませんが、読譜に問題はなく、指もかなり回ります。ピアノの練習もかなり積極的で、弾きたい曲も具体的に沢山あるようです。

ですから、レッスン内容も時間の許す限り、テクニックを磨く目的のエチュードも取り入れた方がいいと思います。

少々無理があっても本人が希望する難曲に取り組んでいってほしいと思います。

 

タイプB : はじめてピアノに挑戦する30~40歳代の人

この年代の人たちはピアノ経験はなくとも、音楽にはいろんな形で慣れ親しんできています。そしてまだまだ若いのでリズム感もあります。また読譜に関しても、理解力があるのであまり苦労もせず読めるようになります。理解力、リズム感を駆使して、映画音楽やポップスなどに挑戦できます。

 

タイプC : ピアノ経験のある50歳代以上の人

読譜に問題はないけれど以前は動いていたはずの指が思うように動かない、ということにかなりのショックを受けている方が多いようです。また、これぐらいの年齢になると、時間的にも金銭的にも余裕があるため、ピアノ以外の習い事や活動もいろいろされていることが多く、ピアノが上手くいかないと他の関心あることに気持ちが傾いてしまいそうです。

でも、ピアノテクニックというと、指をいかに速く動かすか、という事ばかりに固執しがちですが、そうではないのです。音色、表現が第一です。腕の動かし方、タッチの仕方、ペダルの踏み方を磨いていけば、素敵な演奏ができるようになっていきます。

 

タイプD : はじめてピアノに挑戦する50歳代以上の人

何か新しいことに挑戦したい!という意気込みで始められます。ただ最初から「この年齢からは難しいですよね・・」と控えめな方も目立ちます。

でも忍耐力があるのもこのタイプの方々です。まずはよく耳にする曲を取り上げ、個々に合った楽譜にアレンジし、じっくりと時間をかけて仕上げていくと、弾けるようになった時の達成感も大きいです。

 

教材について

子供であろうと大人であろうとピアノを弾くには、やはりある程度のテクニック向上のための練習は不可欠です。けれど実際、子供の場合は練習をまじめにすればそれだけの結果を得ることができますが、残念ながら大人の場合はなかなかその成果を実感できないのも事実です。忙しい日常から捻出したピアノに向かう時間の多くを機械的な練習に費やすのは、勿体ない話です。

まず、ピアノ経験者(タイプAC)はゆっくりと、指使いにも注意しながらスケール(音階)をされてはどうでしょうか。

初心者の方(タイプBD)は、最近では短い練習で無理なく進んでいける大人対象の教材がたくさん出ています。個々の希望に応じて教材を決められるのが個人レッスンの強みです。

レパートリーに関しては、弾きたい曲を優先です。

何が弾きたいかわからない時は、指導者がいろいろな曲を提案して、その中で気に入った

ものを選べばいいと思います。

とにかく基本はやりたいことをする、そしてレッスンが負担にならないこと、だと思います。

さあ、思い切ってピアノを始めてみましょう!

 

 

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